風景・パンフォーカスと超焦点距離
超焦点距離にピントを合わせると、その半分の距離から無限遠までがピントの合う範囲(被写界深度)に入ります。手前の岩から遠くの山まで全体をシャープに写したい風景撮影で使われる考え方です。
超焦点距離の早見表
各センサーの許容錯乱円(対角線 ÷ 1500)で計算しています。表の距離にピントを合わせると、その約半分の距離から無限遠までがピントの範囲に入ります。
| センサー・焦点距離 | F5.6 | F8 | F11 | F16 |
|---|---|---|---|---|
| フルサイズ 16mm | 1.6 m | 1.1 m | 82.3 cm | 57.1 cm |
| フルサイズ 24mm | 3.6 m | 2.5 m | 1.8 m | 1.3 m |
| フルサイズ 35mm | 7.6 m | 5.3 m | 3.9 m | 2.7 m |
| フルサイズ 50mm | 15.5 m | 10.9 m | 7.9 m | 5.5 m |
| APS-C 10mm | 96.0 cm | 67.5 cm | 49.3 cm | 34.2 cm |
| APS-C 16mm | 2.4 m | 1.7 m | 1.3 m | 86.7 cm |
| APS-C 23mm | 5.0 m | 3.5 m | 2.6 m | 1.8 m |
| APS-C 33mm | 10.4 m | 7.3 m | 5.3 m | 3.7 m |
| マイクロフォーサーズ 8mm | 80.0 cm | 56.3 cm | 41.1 cm | 28.5 cm |
| マイクロフォーサーズ 12mm | 1.8 m | 1.3 m | 91.9 cm | 63.6 cm |
| マイクロフォーサーズ 17mm | 3.6 m | 2.5 m | 1.8 m | 1.3 m |
| マイクロフォーサーズ 25mm | 7.8 m | 5.4 m | 4.0 m | 2.7 m |
| 1型 9mm | 1.4 m | 96.6 cm | 70.5 cm | 48.8 cm |
| 1型 12mm | 2.4 m | 1.7 m | 1.2 m | 86.3 cm |
超焦点距離の使い方
- 使うレンズの焦点距離と F値から、表またはシミュレーターで超焦点距離を調べます。
- 超焦点距離の半分より手前に、シャープに写したいものがないか確認します。手前のものが近すぎる場合は、F値を大きくするか、広角側にします。
- 超焦点距離と同じくらいの距離にあるもの(地面の石、木など)にピントを合わせます。マニュアルフォーカスに切り替えておくと、シャッターを押したときにピントが動きません。
- 撮影後、画像を拡大して手前と遠景の両方を確認します。
無限遠にピントを合わせた場合との違い
遠くの山にピントを合わせる(無限遠)と、ピントが合って見えるのは超焦点距離より奥だけです。超焦点距離にピントを合わせると、手前の限界が超焦点距離の半分まで近づき、奥は無限遠まで届きます。
| 条件(フルサイズ 24mm) | ピント位置 | ピントが合う範囲 |
|---|---|---|
| F8・無限遠にピント | ∞ | 2.5 m 〜 ∞ |
| F8・超焦点距離にピント | 2.5 m | 1.3 m 〜 ∞ |
| F11・無限遠にピント | ∞ | 1.8 m 〜 ∞ |
| F11・超焦点距離にピント | 1.8 m | 92.0 cm 〜 ∞ |
レンズの距離目盛りは目安程度の精度しかなく、目盛りのないレンズも増えています。超焦点距離ちょうどを狙うより、少し奥(遠景側)に合わせる方が、遠景が甘くなる失敗を防げます。
ポイント
- 広角ほど、F値が大きいほど超焦点距離は短くなり、パンフォーカスにしやすくなります。
- F16 以上に絞ると回折で全体の解像感が落ちます。F8〜F11 あたりで超焦点距離を使うのが一般的です(当ツールは回折を考慮していません)。
- 大きくプリントする・等倍で確認する場合は、許容錯乱円を小さく(被写界深度を厳しく)見積もるのが安全です。
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