風景・パンフォーカスと超焦点距離

超焦点距離にピントを合わせると、その半分の距離から無限遠までがピントの合う範囲(被写界深度)に入ります。手前の岩から遠くの山まで全体をシャープに写したい風景撮影で使われる考え方です。

24mm F8 で計算する

超焦点距離の早見表

各センサーの許容錯乱円(対角線 ÷ 1500)で計算しています。表の距離にピントを合わせると、その約半分の距離から無限遠までがピントの範囲に入ります。

センサー・焦点距離F5.6F8F11F16
フルサイズ 16mm1.6 m1.1 m82.3 cm57.1 cm
フルサイズ 24mm3.6 m2.5 m1.8 m1.3 m
フルサイズ 35mm7.6 m5.3 m3.9 m2.7 m
フルサイズ 50mm15.5 m10.9 m7.9 m5.5 m
APS-C 10mm96.0 cm67.5 cm49.3 cm34.2 cm
APS-C 16mm2.4 m1.7 m1.3 m86.7 cm
APS-C 23mm5.0 m3.5 m2.6 m1.8 m
APS-C 33mm10.4 m7.3 m5.3 m3.7 m
マイクロフォーサーズ 8mm80.0 cm56.3 cm41.1 cm28.5 cm
マイクロフォーサーズ 12mm1.8 m1.3 m91.9 cm63.6 cm
マイクロフォーサーズ 17mm3.6 m2.5 m1.8 m1.3 m
マイクロフォーサーズ 25mm7.8 m5.4 m4.0 m2.7 m
1型 9mm1.4 m96.6 cm70.5 cm48.8 cm
1型 12mm2.4 m1.7 m1.2 m86.3 cm

超焦点距離の使い方

  1. 使うレンズの焦点距離と F値から、表またはシミュレーターで超焦点距離を調べます。
  2. 超焦点距離の半分より手前に、シャープに写したいものがないか確認します。手前のものが近すぎる場合は、F値を大きくするか、広角側にします。
  3. 超焦点距離と同じくらいの距離にあるもの(地面の石、木など)にピントを合わせます。マニュアルフォーカスに切り替えておくと、シャッターを押したときにピントが動きません。
  4. 撮影後、画像を拡大して手前と遠景の両方を確認します。

無限遠にピントを合わせた場合との違い

遠くの山にピントを合わせる(無限遠)と、ピントが合って見えるのは超焦点距離より奥だけです。超焦点距離にピントを合わせると、手前の限界が超焦点距離の半分まで近づき、奥は無限遠まで届きます。

条件(フルサイズ 24mm)ピント位置ピントが合う範囲
F8・無限遠にピント∞2.5 m 〜 ∞
F8・超焦点距離にピント2.5 m1.3 m 〜 ∞
F11・無限遠にピント∞1.8 m 〜 ∞
F11・超焦点距離にピント1.8 m92.0 cm 〜 ∞

レンズの距離目盛りは目安程度の精度しかなく、目盛りのないレンズも増えています。超焦点距離ちょうどを狙うより、少し奥(遠景側)に合わせる方が、遠景が甘くなる失敗を防げます。

ポイント

マシンビジョン・外観検査のレンズ選定 / 監視カメラの画素密度と距離の目安 / ポートレートの被写界深度とボケ / ドローン空撮の撮影範囲と GSD